ヒゲとバルボア

2018年夏から2019年春にかけてのクライミングトリップの記録

いつだって旅の始まりはバタバタだ!

北米に旅に出よう。車で寝泊まりしながら長い期間かけて色んな岩場を巡ろう。2人でそう決めてから、気づけばあっという間に出発になった。

3月にパタゴニアから帰って来てから、アメリカに半年滞在できるよう大使館に行って観光ビザを取り、旅の具体的なスケジュールを立て、安い航空券を探した。

もっと余裕を持って準備する時間はあったはずなんだけど。
結局いつも通り前日までパッキングに追われ、当日もドタバタ。
何とか予定の電車に飛び乗った。

 

フリークライミングを始めた時から、こんな旅ができたら、とずっと思っていた。
いいなあ。絶対楽しい。想像するだけでワクワクした。

最初は北米だけのロードトリップを考えていたけど、せっかくならパタゴニアまで行っちゃうか!と勢いで南米まで足を延ばすことに決めた。
全部で8ヶ月間。236日の旅。

こんなに長く旅に出れるのは一生に一度だろうなあ、と2人で話した。

そして、8ヶ月あっても、気づいたらあっという間に過ぎてしまうんだろうね、とも。

 

出発の日も暑かった!
何ヶ月もの旅になると、2人分の荷物は140キロにも膨れ上がり、電車とバスを乗り継いで空港まで行くのは、ひと山登るくらい大変だった。

でも、空港ではなんと荷物の追加料金がかからないという幸運に恵まれた。やったー!幸先よし!

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これじゃあ誰も降りられません。ごめんなさーい!


目指すはシアトル。
でも飛行機代をケチったため、北京で乗り換え、バンクーバーへ降り立ち空港で一泊、翌日バスで国境を越えて、やっとシアトルに到着した。
遠回りしすぎて、途中うちらはどこに向かってんだか、と笑えた。

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バンクーバー空港は安全で静かでとっても快適!


シアトルでは、あーちゃんが迎えに来てくれて、やっと一安心。
お母さんが日本人のあーちゃん。
アメリカ人クライマーの友人コリン・ヘイリーの彼女で、とってもステキな女の子。

ツアー中の車をどうするかは、出発前からの悩みの種だったのだけど、なんと今回車はコリンが譲ってくれた。

快適なミニバン。ベッドに高級マットレス付き!言うことなし!
その上、アメリカの免許がなくて、住所もない外国人は自動車保険に入るのがすごく難しいと言われているところ、あーちゃんが色々問い合わせてくれたお陰で、保険にも入れた。
キルギスに登りに行っていてコリンには会えなかったけど、本当2人には感謝。

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旅の相棒、山ちゃん号!



あーちゃん家には5日間滞在させてもらい、車の手続き、買い出しを一通りこなして、シアトル近郊の岩場でも2日間登ることができた。

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車内の収納用に。出来るだけぴったりなサイズを!



シアトルはインデックスしか知らなかったけど、他にも魅力的な岩場がたくさんあって驚いた。日本では全然知られてない岩場。

特に2日目に行ったLittle Siはスケールも大きくグレードも14dくらいまで揃ってる。

アメリカは広いなあ!

 

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1日目に行ったNever Mind Wall。シアトルの街から30分という近さ。

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Little Siは二子のようなスケール感!


あーちゃん家では毎日美味しいご飯もご馳走に!
どこの誰ともわからない私たちに対して家族みんながすごくウェルカムで、居心地よく泊まらせてもらった。

ライミングをしていると、色んな人の家に泊まらせてもらったり、色んな人が家に泊まりに来たりするけれど、こういう風に暖かく受け入れてもらうと、私もこうありたいなあと強く思う。

ライミングで今まで行ったことない場所を旅したり、思わぬ人との素敵な出会いがあったり、そういうことがとても楽しい。
このツアー中、クライミングの成果もそうだけど、新しい発見や出会いがたくさんあるといいなあ。

 

さてさて、居心地のいいあーちゃん家を後にして、スコーミッシュへと向かいます。

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あーちゃんに借りたトポ。コリンは山ちゃんで、アリサはあーちゃん。

さやか